ゆるい階段を作る(1)2015/01/26

司令官の実家で土間に降りる段差が結構あり、左腕骨折治療中のばーちゃん(司令官のお母さん)が苦労するということでゆるい階段を作成中です。
最初はスロープにしようと思ったのですが、角度を小さくするためにはかなりの距離が必要だし、下手なスロープだと姿勢障害がうんぬんでかえって危ないということで、階段で段差を小さくすることにしました。


これが現場。32cmと23cmの段差があります。ばーちゃんが元気なときはいいのですが、片手が使えない状態ではつらいものがあります。80歳を過ぎたしやはり段差解消すべきと思いました。

どうやって作ろうか・・・2X4材でベンチを作るプラ部品を使って1段ごとに脚の高さを変えてつなぐとか、金具で連結か、いっそ単管で組むとか・・・既成の部材を使おうとすると、どうしてもネックなのが踏み板の縦幅が狭く思えるということです。
司令官は「コンクリートで作っちゃえば簡単じゃないの~」と無責任なことを言ったりしておりました。

司令官がパートしているホームセンターの木材売り場をウロウロしていたら、ウッドデッキに上がる階段がツーバイ材の作例として展示してありました。かなりガッチリしており、材料も見当がつきましたのでコレでいくかと設計に入りました。



設計図というよりはイメージ図、古い家で土間もまっ平らとは言いがたいので基本現物合わせでいくつもり。



踏み板のサイズは縦をゆったりとって800×380mm、これを6枚とる板は4.2mもあるデカイやつで、ホームセンターで買って切ってもらうのが結構大変でした。結局5枚しかとれず、一番下は地べたに直接置くので、細い余りを組み合わせることにしました。
踏み板は25mm厚ラジアタパイン集成材、側板はSPF2×10、手すりを除く他は基本的に2×4です。一応屋内なのでSPFで大丈夫とふみました。




風呂場が右側にあるのでここを降りるのは必須です。典型的な昔の農家で、かつてはここに炊事場や囲炉裏があったそうです。




イメージ図に沿ってまず側板をセットしてみます。早速土間面の左右に違いがあることがわかりました。




うーむ、まあ微調整しながらやればなんとかなりそうな気がする。ここまででだいたいタバコ5本分のイメージ時間を費やし、よしいけそうだと作業開始。




角度をつけた線を引いていきます。まあこの通りにいくとは思えませんが・・・。
結局3回引き直しました。




踏み板を支える角材を並べてみる。




とりあえず左側だけセット、一番上の踏み板を仮止めして右側を端材で支える。




スマホの水準器アプリで水平を見てみます。水平のキャリブレーションをとるのに、家のどこに本当の水平があるのか・・・どこもかしこも自信ナシ。比較的よさげな場所2ヵ所で妥協しました。




右の側板を仮置き、2cmほど持ち上げる必要がありそうでコンクリートの角に適当にゲタをはかせました。




アタシにも何かやらせろ、と司令官。いつものように「達成感がいいのよね~」とオイシイところだけ持っていきます。

この前の作業が1人でやるには大変だったのです。
オーイ、と手伝わせようとすると「こんぬずわ~」と誰か来る。
ばーちゃんの茶飲み友達やら親戚やらが来ると娘はお茶出し・世間話相手をしなければなりません。
「あら~○○子ちゃん(司令官)の旦那さんすか~」とか聞こえるので、それに引っ張り込まれないように電動丸ノコや電動インパクトの音を時々させると。
だってあまりにもネイティブ言葉・発音なので何言ってるかわからんのです・・・




試しに踏み板を全部置いてみると、下から2番目の板は明らかに右が下がっている。あ、1cm線引き間違った。こういうのを修正するのは小生。




本日のハイライト、踏み板ネジ止め。当然こういう作業は司令官が「アタシがやる!」です。
しかし、実家に帰ってきたとたん、あっというまに割烹着と防寒ズボン(?)、「田舎のおばちゃん」にしか見えなくなるのはふるさとの空気のせいなのでしょうか。
「撮るな!写すな!」とわめいていました。




一番下の踏み板は4枚つなぎです。司令官にやらせるとこういうザマになります。「お父さーん、なんかグラグラしてるー」と。あたりめーだろ・・・・




階段部分だけ完成しました。下から上がるときはいいのですが、上から見ると司令官が「やばい、段差がわかりにくい、ばーちゃんだと真っ白に見えるかも」というので、すべり止めテープを買ってきて貼ります。




これがすべり止めテープ。見た目もいいアクセントになりました。




階段完成しました。今回はここまで。来週これに手すりをつけて完成の予定。
段差は8cm、踏み板は38cmと広めです。

本日の入浴時のばーちゃんの感想:
「あら~、オトーさん(小生)、すごいごだ、まるで『むだに』でねーみでだごだー」(あら~、お父さん、すごいわね、まるで『むだに』じゃないみたいねー)

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何だ?「むだに」とはなんだ?と司令官に聞いてみますが、
「・・・わかんない」
推測ですが、「無駄人」ではないかと思いました。米も野菜も、それこそ家も作らない会社員は田舎では「無駄人」ではないかと。そうだとすると、まるで大工さんのようだ、と褒めているのだろうか?まあ状況から言ってけなされるわけもないのでいいのですが「むだに」の謎はいつかつきとめよう。

最近やっとガラケー脱出した司令官が自分のスマホで完成写真を撮りまくっていました。
「職場でアタシがやったって自慢するつもりだな」
「何言ってんの、アタシも手伝った、くらいですよ」・・ウソだな。
それにしてもちょっと腰が痛いです。